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-著作権・肖像権の用語集-

著作権・肖像権の用語集

採用動画 著作権 肖像権

2026.09.24

このページは、採用動画の著作権・肖像権にかかわる用語を、採用動画(求人動画・リクルート動画)を頼む担当者向けに説明します(株式会社OneTrack・東京都渋谷区)。当社はビルメンテナンス・ビル管理業界の採用動画に特化した映像制作会社です。制作費を払っただけでは、動画の著作権は発注した会社に移りません。しかも1本の動画の中には、映像の著作権のほかに、出演者の肖像、BGM、フォントや素材と、持ち主の違う権利が重なっています。ここでは一般的に確かなことだけを書きます。個別の案件の判断や契約書の文言は、弁護士に確認してください。

著作権の基本

著作権(ちょさくけん)

映像・音楽・文章・写真などの著作物を、複製したり公開したりすることを、作った人が独占できる権利です。作った時点で自動的に発生し、登録などの手続きは要りません。

著作者(ちょさくしゃ)

著作物を作った人のことです。一般に、制作会社に依頼して作った動画の著作権は、契約で決めていなければ作った側に発生し、発注した会社のものにはなりません。

著作権の譲渡(ちょさくけんのじょうと)

著作権を、契約によって作った側から別の人や会社に移すことです。発注した会社が著作権を持つには、契約書で譲渡を定める必要があります。譲渡の場合も、改変や作り替えの権利まで含むかは書き方で変わるため、明記されているかを確かめます。

利用許諾(りようきょだく/ライセンス)

著作権は作った側に残したまま、決めた用途・期間・媒体・地域の範囲で使うことを認めることです。範囲の外で使うには、改めて許諾が必要になります。

著作者人格権(ちょさくしゃじんかくけん)

作者の名前の表示や、作品を意に反して改変されないことなど、作者の人格的な利益を守る権利です。譲渡できないため、著作権を譲渡する契約では「行使しない」と定めるのが一般的です。

職務著作(しょくむちょさく/法人著作)

会社の発意にもとづき、従業員が仕事として作り、会社の名義で公表する著作物について、一定の条件を満たすと会社が著作者になるしくみです。社内で内製した動画は、条件を満たせばこの考え方で会社が著作者になります。外部の制作会社に頼んだ動画には、そのままは当てはまりません。

著作隣接権(ちょさくりんせつけん)

著作物を伝える役割をする人に認められる権利です。歌手や演奏家などの実演家、音源を作ったレコード製作者、放送事業者などが持ちます。市販の楽曲の音源を動画に使う場合は、作詞・作曲の権利に加えてこの権利も関係します。

人にかかわる権利

肖像権(しょうぞうけん)

自分の顔や姿を、無断で撮影されたり公開されたりしない権利です。法律の条文に書かれた権利ではなく、裁判例の積み重ねで認められてきました。社員であっても、本人の同意の範囲を超えて顔や声を使えば問題になりえます。

パブリシティ権(パブリシティけん)

著名人の氏名や肖像が持つ、人を引きつける力を、本人が独占して使える権利です。これも裁判例で認められてきた権利で、著名人に似せた生成や、許可のない起用は避けます。

出演同意書(しゅつえんどういしょ)

出演する人から、撮影と、動画を使う場所・期間についての承諾を書面で得たものです。採用サイト・説明会・求人媒体・SNSなど使う場所と期間を伝え、SNSでの利用だけは別に可否を選べるようにすると、公開後に揉めにくくなります。

退職時の扱い(たいしょくじのあつかい)

出演した社員が辞めたときに、動画をどうするかの取り決めです。公開を止める、その人が映る部分を差し替える、そのまま使い続けるの3つから選び、撮影前の同意の段階で決めておくと迷いません。

音楽・素材・写り込み

採用動画1本の中に重なっている権利を並べると、次のようになります。

動画の中のもの権利を持つ人決まるところ
映像・編集制作した側(契約で移せる)制作会社との契約書
出演者の顔・声出演した本人本人から取った同意の範囲
BGM・効果音楽曲の権利者楽曲サービスのライセンス規約
フォント・写真素材提供元提供元の利用規約
映り込んだ建物・看板建物側・看板の持ち主撮影許可の条件
AIで生成した部分ツールと契約によるツールの規約と制作会社との契約

楽曲ライセンス(がっきょくライセンス/BGMの使用権)

BGMや効果音を動画に使うための許諾です。買い切りのものと年額のものがあり、年額の楽曲サービスで作った動画は、契約をやめたあとの扱いがサービスごとに違います。数年使う採用動画では、見積もりの段階で確かめます。

ロイヤリティフリー

一度ライセンスを得れば、使うたびに使用料を払わなくてよい条件のことです。著作権が放棄されているわけではなく、使える範囲は提供元の規約で決まります。「著作権フリー」とは意味が違います。

フォントライセンス

テロップなどに使う書体の利用条件です。動画への使用や商用利用が認められているかは、フォントごとの規約で決まります。

写り込み(うつりこみ)

撮影の際に、撮りたいものに付随して、ポスターや看板などの他人の著作物が小さく入ってしまうことです。一定の条件のもとでは著作権の侵害にならないとする規定がありますが、建物側の撮影許可の条件や、映してはいけない情報の問題は別に残るため、撮影前に映さないものを決めます。

商標(しょうひょう)

会社や商品を見分けるための名前やロゴで、登録されると持ち主が独占して使えます。他社のロゴや商品名が目立つ画は、誤解を招かないよう映さないものの一覧に入れるのが無難です。

契約と生成AI

実績公開(じっせきこうかい)

制作会社が、作った動画を自社の制作実績としてウェブサイトなどで紹介することです。公開するかどうかは契約で決めます。当社は公開してよいかを契約の段階で別途確認しており、実績に出さない選択も問題ありません。

AI生成物(エーアイせいせいぶつ)

生成AIのツールで作った映像・画像・音声・文章などです。生成AIで作ったこと自体が直ちに問題になるわけではなく、既存の作品に似ている、実在の人物に似た顔がある、他社のロゴが写っている、ツールの規約で商用利用が認められていない、といった中身が問題になりえます。

当社がAIを使うのは、企画のたたき台・文字起こし・テロップ整形といった撮影の前後の工程が中心です。詳しくは生成AIで作った採用動画の権利にあります。

類似性と依拠性(るいじせいといきょせい)

著作権の侵害にあたるかを判断するときの2つの観点です。類似性は既存の作品と似ているか、依拠性は既存の作品をもとにして作ったかを指します。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月)も、AIで生成したものを同じ観点で考えるとしています。

補償(ほしょう)

第三者の権利を侵害していた場合に、誰がどう対応し、費用を負担するかの取り決めです。生成AIのツールの提供元が補償を用意している場合もありますが、対象になる契約やプランは提供元の規約で決まります。制作会社との間でも、契約で決めておきます。

よくある質問

Q. 納品された採用動画の著作権は、発注した会社のものになりますか?

A. 契約で決まります。一般に著作権は作った側に発生し、制作費を払っただけでは移りません。発注者のものにするには、契約書で譲渡を定め、改変の権利と著作者人格権の扱いまで書いておきます。

Q. 採用サイト用に作った動画を、説明会やSNSでも使えますか?

A. 当社(株式会社OneTrack)の場合は使えます。用途の制限を設けておらず、二次利用で追加費用もかかりません。ただし出演者の肖像や使用楽曲に契約上の使用範囲がある場合は、納品時に明示します。

Q. 契約の前に、何を確かめればいいですか?

A. 著作権の扱い、使える範囲、出演者の同意、音楽・素材、撮影素材、実績としての公開、秘密保持の7つです。詳しくは納品した採用動画の著作権と使える範囲にあります。

見積もりと契約の言葉は見積もり・契約の用語集に、撮影前の同意の取り方は撮影の用語集にまとめています。

2026年9月24日 公開