社員が撮影に慣れていなくても、採用動画(求人動画・採用ムービー)は成立します。「うちの社員は人前で喋れない」という心配はほぼすべての会社で出ますが、演技を求めない撮り方をすれば、編集でどうにかなります。
むしろ、話し慣れた人の整った言葉は、求職者には「用意された話」に聞こえます。このページでは、慣れていない社員で実際に起きることと、その場での対処、人選のしかた、成立しにくいケースまでまとめます。
社員が撮影に慣れていなくても、採用動画は成立しますか?
成立します。当社(株式会社OneTrack・東京都渋谷区)は、ビルメンテナンス・ビル管理業界の採用動画に特化した映像制作会社で、現場で働く方にカメラの前で話していただく撮影を続けてきました。成立する理由は3つです。
- 演技はしていただきません。台本を読み上げるのではなく、質問に答えていただく形です。答えるだけなら、普段の会話と変わりません
- 言い淀み・言い直し・沈黙は、編集で落とせます。本番で一度も噛まずに話せる方は、ほとんどいません。それを前提に撮っています
- 一発で決める必要がありません。何度でも撮り直せますし、うまく言えた部分だけを使います
慣れていない社員だと、撮影で何が起きますか?
起きることはだいたい決まっていて、それぞれに対処があります。
| 撮影で起きること | その場での対処 |
|---|---|
| カメラの前に座ると、身構えて言葉が出ない | 先に普段の仕事をしてもらい、それを撮りながら会話を始める。手を動かしている状態のほうが言葉が出る |
| 「やりがいは?」と聞かれて、答えに詰まる | 抽象的な問いをやめ、出来事を聞く。「いちばん嬉しかったのは、いつの、どんな場面ですか」 |
| 途中で言い淀む、言い直す | そのまま続けてもらう。編集で落とせる。ただし全部は消さない |
| 同じ話を何度か繰り返す | 問題ない。いちばん伝わった言い方を使う |
| 緊張で顔がこわばる | インタビューの顔だけで見せず、働いている場面の上に声を重ねる構成にする |
| 顔を出すこと自体が難しい | 手元・後ろ姿・声のみで組む。AIでつくったイラストを顔に重ねる方法もある |
言い淀みを全部は消さないのには理由があります。整いすぎた話は、用意された言葉として受け取られるからです。多少つかえながら、自分の言葉で話している社員のほうが、求職者には「この人は本当のことを言っている」と伝わります。
言葉が出てくる聞き方はありますか?
あります。抽象的な問いには抽象的な答えしか返ってこないので、具体的な出来事を聞きます。
| 聞きがちな質問 | 言葉が出てくる聞き方 |
|---|---|
| やりがいは何ですか | この仕事でいちばん嬉しかったのは、いつの、どんな場面ですか |
| 仕事は大変ですか | いちばんヒヤッとしたのは、いつですか |
| 入社の理由を教えてください | 入社を決めたとき、最後の決め手になったのは何でしたか |
| 職場の雰囲気はどうですか | 一日のなかで、いちばん気を使うのはどんなときですか |
質問項目は、事前に出演される方へお渡しします。先に見てもらうことで、当日に思い出しながら話せる状態になります。台本と違うのは、答えまでは用意しないことです。言い淀んだときに何を聞き返すかは、その場の判断になります。質問の作り方は社員インタビュー動画の作り方に詳しく書いています。
出演者は、話がうまい人を選ぶべきですか?
選ぶ必要はありません。基準は話のうまさではなく、役割です。採用したい層に年齢と職種が近い方を優先し、若手を採りたいなら入社3年目前後、有資格者を採りたいなら資格を取った経験のある方を選びます。
若手・中堅・ベテランのように年代を分けて複数名に出てもらうと、1人あたりの話す量が減り、慣れていない方の負担も軽くなります。年代の違う候補者それぞれが、自分に近い人を見つけられる利点もあります。当社の費用は撮影日数で決まるため、出演者を増やしても金額は変わりません。
社内でいちばん話が上手な人、たとえば営業や人事の方だけに出てもらうのは、現場職の採用では逆効果になることがあります。求職者が知りたいのは、入社したら一緒に働く人の様子だからです。
会社側が事前にできることは何ですか?
出演をお願いするときの伝え方と、質問項目の受け渡しです。
- 出るかどうかは本人に決めてもらう。人事が現場に頼む段階で断りにくい空気ができると、当日の表情に出ます
- 「顔出しなしでも参加できる」と最初に伝える。選択肢があると分かっているほうが、結果的に協力が得やすくなります
- 台本は作らない、練習もしない。練習した言葉は、答えた言葉と違って聞こえます
- 拘束時間を伝えておく。出演される方の拘束は合計1時間ほどで、シーンごとに数分ずつです
撮影当日までの準備全体は採用動画の撮影当日までに会社側が準備することにまとめています。
成立しにくいのは、どんな場合ですか?
慣れていないことより、本人が出たくない場合です。出演の可否は本人に決めていただく前提で進めるので、断られた方に無理に出ていただくことはしません。
全員が顔出しを断る場合も、手元・後ろ姿・声のみで組めば動画自体は作れます。ただ、モザイクや後ろ姿だけだと不自然になり、かえって見づらい映像になります。当社では、AIでつくったイラストをその方の顔に重ねる方法を実際の納品で使いました。そのうえで正直に書くと、顔と声を出していただいたほうが、伝わり方は確実に良くなります。全員が難しい場合は、出せる方から始めるのが現実的です。
よくある質問
Q. 社員が撮影に慣れていないのですが、それでも採用動画は成立しますか?
A. 成立します。演技はしていただかず、台本を読むのではなく質問に答えていただく形で撮ります。言い淀み・言い直し・沈黙は編集で落とせ、一発で決める必要もないので何度でも撮り直せます。先に普段の仕事をしてもらいながら会話を始めると、身構えずに話せます。
Q. 緊張しやすい社員でも、インタビューに出てもらえますか?
A. 出ていただけます。インタビューの顔だけで見せず、働いている場面の上に声を重ねる構成にすれば、画面に顔が映る時間は短くできます。複数名に出てもらえば、1人あたりの話す量も減ります。
Q. 出演者は話がうまい社員を選んだほうがいいですか?
A. 話のうまさでは選びません。採用したい層に年齢と職種が近い方を優先します。若手を採りたいなら入社3年目前後、有資格者を採りたいなら資格を取った経験のある方です。当社(株式会社OneTrack)は出演人数で金額が変わらないため、複数名に出ていただく構成も組めます。
Q. 事前に練習しておいたほうがいいですか?
A. 練習は要りません。質問項目を事前にお渡しするので、目を通しておいていただくだけで十分です。答えまで用意して練習すると、読み上げているように聞こえます。
Q. 顔を出したくない社員がいる場合はどうなりますか?
A. 手元・後ろ姿・声のみで組めます。モザイクや後ろ姿だけだと不自然になるため、当社ではAIでつくったイラストをその方の顔に重ねる方法を実際の納品で使いました。出演の可否は本人に決めていただく前提で進めます。
関連ページ:社員が撮影に慣れていなくても成立する理由/顔出しNG・短納期・複数拠点でも頼めるのか
2026年9月24日 公開

