採用動画(求人動画・リクルート動画・採用ムービー)の見積書にある「企画費」は、撮影の前に「何を撮るか」を決める作業の費用です。画面には映らない工程なので、見積書の中でいちばん中身が見えにくく、削られやすい行でもあります。
このページでは、企画費に入っている作業、全体に占める目安、企画費が入っていない見積もりで何が起きるか、2本目にもかかるのかを書きます。
「企画費」とは、何の費用ですか?
誰に向けて、何を、誰に話してもらい、当日どの順で撮るかを決める作業の費用です。当社(株式会社OneTrack・東京都渋谷区)は、ビルメンテナンス・ビル管理業界を中心に採用動画を制作している映像制作会社で、企画費を別の行に立てず、撮影1日30万円〜に含めています。
企画の出来は、撮影当日に分かります。何を撮るかが決まっていれば、現場を止めずに1日で撮り終えられます。決まっていなければ、当日に「何を撮りましょうか」から始まり、撮り直しか、誰に向けたのか分からない動画になります。
企画費には、どんな作業が入っていますか?
中身は次の4つです。見積書で「企画費」の行を見たら、この4つのどこまでが入っているかを聞いてください。
| 作業 | 何を決めるか | 抜けると、当日に何が起きるか |
|---|---|---|
| 誰に何を伝えるかの整理 | どの職種に向けるか。応募(エントリー)が止まっている理由は、仕事の中身が見えていないことか、条件か | 誰に向けた動画か分からなくなる。会社紹介に落ち着いて、いま一番痛いところに効かない |
| 出演者と撮影シーンの選定 | 誰に、どの場所で、何をしているところを撮るか | 当日に出演者を探す。映してはいけないものが画面に入る |
| 質問項目の設計 | インタビューで何を聞けば、求職者が知りたいことに答える言葉が出てくるか | 「やりがいは何ですか」のような質問になり、どの会社でも言えそうな答えしか出ない |
| 当日の進行表づくり | 朝から夕方まで、どの順で、誰を、どこで撮るか。現場を止めないための時間割 | 当日が押して1日に収まらず、2日目が必要になる |
採用ブランディングムービーでは、ここにコピー(映像の中の言葉)と絵コンテ、出演者のオーディションが加わります。企画の比重が大きいため、当社では撮影日数ではなく企画工数で金額を決める別枠(100万円〜)にしています。
企画費は、全体のどれくらいが目安ですか?
当社の場合、撮影を伴う制作の比率はおおむね企画2割・撮影4割・編集4割です。撮影1日30万円に当てはめると、企画が約6万円、撮影と編集がそれぞれ約12万円の目安になります。
これは当社の比率で、業界の決まった基準ではありません。工程ごとに切り売りする価格でもありません。ただ、他社の見積もりと並べるときの物差しにはなります。企画費が総額の数%しかない、あるいは半分以上を占めるといった見積もりは、何が入っているかを確かめる価値があります。
「構成費」「ディレクション費」とは違うのですか?
会社によって呼び方と区切り方が違うため、行の名前ではなく中身で照らし合わせるのが確実です。「企画費」「構成費」「ディレクション費」が別々の行になっている見積書もあれば、「企画・構成費」と1行にまとめている見積書、「一式」の中に入っている見積書もあります。
照らし合わせるときは、上の4つの作業がそれぞれどの行に入っているかを書き出してください。どの行にも入っていない作業があれば、それは発注側の仕事になっているということです。稟議でも、「企画費」「ディレクション費」だけが並んでいると決裁者は削る候補として見ます。行ごとに何をするかを1行ずつ書き添えると通りやすくなります。見積書全体の読み方は採用動画の見積書は、どこを見ればいいのかにまとめています。
企画費が入っていない見積もりは、安いのですか?
金額は安く見えますが、その分の作業が社内に残ります。質問項目・出演者の選定・当日の進行表を人事の担当者が作る前提になり、社内の工数が数日分かかります。
企画費が入っていない見積もりが合うのは、何を撮るか・誰に聞くか・どの順で撮るかが社内で固まっている場合です。そのときは、撮影と編集の腕を借りる形で費用を抑えられます。逆に、何を撮るか決めきれていない段階で企画費のない見積もりを選ぶと、撮影当日のやり直しや、2本目での作り直しで、結局高くつくことがあります。
当社が企画費を別立てにしていないのも、同じ理由です。企画だけを切り出して安く見せても、そこが薄いと撮影当日にやり直しが出ます。
企画費は、2本目にもかかりますか?
会社によります。相見積もりでは「企画費は2本目にもかかりますか」と聞いてください。企画費が本数に比例する見積もりと、一度きりの見積もりでは、2本目以降の総額が変わります。
| 企画費の立て方 | 1本のとき | 3本に増やしたとき |
|---|---|---|
| 本数に比例する | 1本分 | 3本分になる |
| 一度きり(案件ごと) | 1回分 | 1回分のまま |
| 当社(撮影1日に含む) | 撮影1日30万円〜に含む | 同じ1日なら50万円〜。増えるのは編集の本数分(2本目以降+10万円/本) |
当社では、同じ撮影日から職種別に3本へ分ける場合でも、企画は1回の撮影日に対して行うため、2本目以降に企画費を重ねていません。予算ごとの組み方は予算50万円でどこまでできるかに書いています。
よくある質問
Q. 採用動画の見積もりにある「企画費」は、何に対する費用ですか?
A. 撮影の前に「何を撮るか」を決める作業の費用です。誰に何を伝えるかの整理、出演者と撮影シーンの選定、質問項目の設計、当日の進行表づくりの4つが中身です。株式会社OneTrackは企画費を別立てにせず、撮影1日30万円〜に含めています。
Q. 採用動画の企画費の相場は、いくらくらいですか?
A. 業界で決まった基準はありません。参考として、当社の撮影を伴う制作の比率はおおむね企画2割・撮影4割・編集4割で、撮影1日30万円なら企画は約6万円の目安です。工程単位で販売している価格ではなく、他社の見積もりと並べるときの物差しとしてお使いください。
Q. 企画費を削って、採用動画の費用を安くできますか?
A. 削ることはできますが、その分の作業が社内に残ります。何を撮るか・誰に聞くか・当日の進行が社内で固まっていれば、撮影と編集だけを頼む形で費用を抑えられます。固まっていない段階で削ると、撮影当日のやり直しで結局高くつくことがあります。
Q. 見積書に「ディレクション費」とあります。企画費とは別ですか?
A. 会社によって呼び方と区切り方が違います。行の名前ではなく、誰に何を伝えるかの整理・出演者と撮影シーンの選定・質問項目の設計・当日の進行表づくりが、それぞれどの行に入っているかを確かめてください。どの行にも入っていない作業は、発注側の仕事になっています。
Q. 採用ブランディングムービーの企画費は、なぜ高くなるのですか?
A. 企画の工程が増えるからです。通常の4つの作業に加えて、映像の中の言葉(コピー)、絵コンテ、出演者のオーディションが入ります。そのため当社では、採用ブランディングムービーを撮影日数ではなく企画工数で決める別枠(100万円〜)にしています。
見積もりの5工程(企画・撮影・編集・投稿・分析)の全体は採用動画の費用の内訳と相場に、あとから追加費用が出やすい箇所は見積もりで追加費用が出やすいのはどこかにまとめています。
2026年9月24日 公開

