動物病院の動画は、不特定多数に向けて病院へ来てもらうことを狙うなら獣医療の広告として扱われ、広告できる事項の範囲と、禁止される表現に気を付けます。獣医療の広告は獣医療法で制限されていて、農林水産省が令和5年11月に獣医療広告ガイドラインを改め、令和6年1月にQ&Aを出しています。このページでは、動画づくりで迷いやすい点を、Q&Aの番号つきで整理します。
動物病院の動画で、獣医療の広告の制限に気を付けることは何ですか?
動物病院の動画は、不特定多数に向けて病院へ来てもらうことを狙うなら獣医療の広告として扱われ、広告できる事項の範囲と、禁止される表現に気を付けます。農林水産省の資料では、病院へ来てもらう目的があり(誘引性)、どの病院か分かり(特定性)、一般の人が見られる(認知性)、の3つをすべて満たすものが広告とされ、動画共有サイトやSNSもこれに含まれます。動画の企画では、次の4点を確かめます。
| 確かめること | 要点 | Q&Aの場所 |
|---|---|---|
| 広告に当たるか | 不特定多数に発信するSNS・動画共有サイトの症例紹介や手術動画は、広告に当たる可能性がある | 第2 問15 |
| 技能・療法の見せ方 | 手術や予防注射などを写真・イラスト・動画で見せるなら、問合せ先・通常必要な診療の内容・主なリスクや副作用・費用の4つを併記する | 第3 問6 |
| 比較・誇大 | 手術の所要時間のように、比較や誇大と受け取られる表現はできない | 第4 問1 |
| 費用の強調 | 「安価に」など費用だけを強調して来院を誘う表現はできない | 第4 問2 |
SNSやYouTubeに、手術の様子や治療前後の写真を載せてもいいですか?
載せるなら、広告として扱われる前提で作ります。Q&A(第2 問15)では、病院のブログや動画共有サイトの症例紹介・手術動画も、不特定多数に発信されるなら広告に当たる可能性があるとされています。そのうえで、手術などの技能や療法を写真や動画で見せる場合は、4つの事項(問合せ先・通常必要とされる診療の内容・主なリスクや副作用・費用)を併記することで広告できると示されています(第3 問6)。
また、農林水産省の説明資料では、飼い主を誤認させるおそれのある治療前後の写真などは禁止される広告に挙げられています。動画では、治療前後を並べて効果を強く見せる編集は避け、4つの事項を動画の中か、すぐ近くの説明欄に入れておきます。
飼い主さんの体験談や、料金の安さを打ち出してもいいですか?
どちらも慎重にします。農林水産省の説明資料では、飼い主の主観にもとづく診療の内容や効果に関する体験談は、禁止される広告に挙げられています。採用や病院紹介の動画で飼い主さんに話してもらう場合も、治療の効果を語る内容にはしません。
料金については、Q&A(第4 問2)で「安価に」のように費用だけを強調して誘う表現は広告できないとされています。料金を伝える場合は、診療の内容と一緒に示します。
採用の動画や、病院の雰囲気を伝える動画も対象ですか?
動物看護師や獣医師の採用動画は、飼い主を病院へ誘う目的のものではないので、内容によっては広告に当たらないこともあります。ただし同じ動画を病院のSNSで流し、診療内容を紹介する場面が入れば、広告として見られる可能性があります。迷う場面は、上の4点に合わせて作っておくと安全です。
当社(株式会社OneTrack・東京都渋谷区)は表現の可否を断言せず、構成の段階と編集の段階の2回、病院の方に確認していただきます。都道府県ごとの相談窓口は農林水産省のページに一覧があります。撮影の段取りは動物病院の動画撮影で準備することに、費用は動物病院の動画制作の費用にまとめています。
よくある質問
Q. 動物病院の動画で、獣医療の広告の制限に気を付けることは何ですか?
A. 動物病院の動画は、不特定多数に向けて病院へ来てもらうことを狙うなら獣医療の広告として扱われ、広告できる事項の範囲と、禁止される表現に気を付けます。誘引性・特定性・認知性の3つを満たせば、SNSや動画共有サイトも広告に含まれます。技能や療法を見せるときは問合せ先・診療の内容・主なリスクや副作用・費用の4つを併記し、比較・誇大や費用だけの強調はしません(農林水産省 獣医療広告ガイドラインQ&A)。
Q. 動物病院のSNSやYouTubeに、手術の様子や治療前後の写真を載せてもいいですか?
A. 広告として扱われる前提で作れば載せられます。症例紹介や手術動画は不特定多数に発信すれば広告に当たる可能性があり(Q&A 第2 問15)、技能や療法を写真・動画で見せるなら4つの事項の併記が必要です(第3 問6)。飼い主を誤認させるおそれのある治療前後の写真は禁止される広告に挙げられています。
Q. 動物病院の広告で、飼い主さんの体験談や料金の安さを打ち出してもいいですか?
A. どちらも避けます。飼い主の主観にもとづく診療の効果の体験談は禁止される広告に挙げられ、「安価に」のように費用だけを強調する表現も広告できないとされています(Q&A 第4 問2)。
Q. 広告の表現は、制作会社が判断してくれますか?
A. 当社は表現の可否を断言しません。構成と編集の2回で病院の方に確認していただき、迷う点は都道府県の相談窓口や専門家にご確認いただきます。
このページは、何にもとづいて書いていますか?
出典(2026年10月13日確認):農林水産省「獣医療広告制限見直しについて」(https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/zyui/koukoku.html)、同「獣医療広告制限見直しについて」説明資料(https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/zyui/attach/pdf/koukoku-4.pdf)、同「獣医療広告ガイドラインに関するQ&A」令和6年1月(https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/zyui/attach/pdf/koukoku-1.pdf)第2 問15・第3 問6・第4 問1・問2。
このページは、ガイドラインとQ&Aの記載を動物病院の動画制作に置き換えて整理したもので、法令の解釈を断言するものではありません。最終判断は、都道府県の相談窓口・専門家へご確認ください。

